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楽器の選び方

その他の要素

 5、6弦などの場合、ブリッジ部での弦間ピッチが異なるものが存在し、これも演奏性に深く関わっている。弦の間隔が狭すぎるとスラップがやりづらいという場合もあり、間隔が広すぎると2フィンガーやピック弾きでの離れた弦のピッキングの際の演奏性が損なわれるという場合もある。多弦ベースを購入する際には入念にチェックしたいポイントだ。

 その他にベースを購入する際にカタログ・スペックだけでは判断しづらいポイントは、ストラップで吊り下げた際の楽器自体のバランスとポジションのフィット感だ。稀にヘッドが下がってしまうようなものもあり、この場合、ネックを手で支えて演奏できる許容範囲かどうかは楽器店での試奏時には判断しづらいものではあるが、購入前にチェックはしておきたい。同時にスケールがギターより長いベースの場合、座って弾く際とストラップで吊り下げた場合では演奏フォームのフィット感が異なり、人によってはロー・フレットが遠く感じる場合もある。これも慣れで克服出来るものではあるが、入手する前に比較検討すれば、より演奏しやすい楽器を手に入れ、上達への早道ともなるだろう。

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ネック関連の要素



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 ネックのジョイントはベースの場合もギターと同じく、サウンドのキャラクターの違いを生み出すポイントでもある。ネジで接合するボルト・オン、別々に加工したネックとボディを接着するセット・ネック、ネックの端がボディ・エンドまで延長されたスルー・ネックの3つのタイプが一般的だ。サウンド・キャラクターの違いは、楽器の組み立て方や特性、人によっての捉え方の差もあるが、ボルト・オンは豊かな倍音を含んだワイルドな鳴り、スルー・ネックは倍音が整理されたスッキリしたサウンドでサスティーンに優れた特性があり、セット・ネックはその中間、と表現する事が出来るだろう。スルー・ネック、セット・ネックは加工工程が複雑で高度な技術を要するため高級機種に採用されていることが多いが、ボルト・オンが劣っているというわけではなく、コストパフォーマンスやメンテナンスの容易さという点ではボルト・オンは圧倒的に有利だ。ボルト・オンの伝統的なサウンドは現在でも広く親しまれ、主流といってよいだろう。

 ネック材に関しては、ギター以上に弦の張力が強いベースでは、強度と加工の容易さのバランスの取れたメイプルが使用される例が多く、また反りに強いラミネート構造のものも多く見られる。同様の特性を持った上記の“エキゾチック・ウッド”をネック材に使用するブランドもあり、サウンドのニュアンスの違いをチェックしてみるのも面白いだろう。

 指板に関しては、ベースの場合、弦が太くてフレットも背が高く、チョーキングを多用しないこともあってか、演奏時の感触の好みはギターとは異なった傾向があるように思われる。ギター以上にメイプル指板のものが多く見られるのも、上記の理由が一因かもしれない。メイプル以外にローズウッドが多く用いられ、材の違いによるサウンド・キャラクターの差はギターの場合と共通する。メイプルはアタック感に優れ輪郭がはっきりしたサウンド、ローズウッドは音の粘りと太さに優れているといった傾向がある。

 フレットはベースの場合、幅が広く背が高いものが使用されることが多く、これはどのブランドも大体共通しており、この部分で楽器選びに悩まされることは少ないだろう。それ以上に演奏性に関わる部分として大きな差があるのがネックの幅だ。ベースの場合、ネックを握りこむのではなく、親指をネック裏に添えるようなフォームが基本であるためか、ギター以上にブランドやモデルごとにネック幅の違いが大きい。極端な例を比べると同じ4弦でもナット部の幅が5mm以上も異なるものもある。ナット部の幅が狭い方が握りやすいが、弦の間隔が広い方がフィンガリングがしやすいという人もいるので、これも好みによって分かれる部分だ。様々なベースに触れて自分の感覚にフィットするものを選ぶのがベターだろう。

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ボディ材について



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 ボディの材質に関しては、アルダー、アッシュ、マホガニーが多く使用される。そのサウンド・キャラクターの違いはギターに使用される際と同じ傾向を持つ。アルダーはクセがなく豊かなミッドレンジを持ち、アッシュは種類によっても異なるがブライトな高域が特徴で、マホガニーはウォームで粘りのある中域が特色というおおまかな違いがある。ベースの場合、ウォルナットやウエンジ、ブビンガなどの“エキゾチック・ウッド”と呼ばれるものが使用されることも多い。これらは薄い材がラミネートされ、装飾的に用いられることもあるが、その際でもサウンドに与える影響は無視できない。これに関しては数多くの楽器を試奏するなりしてサウンドの違いを知り、自分の好みの材の組み合わせを見つけるのが最良だろう。

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ピックアップと回路


(写真A)JBタイプ


(写真B)PBタイプ


(写真C)スティングレイ

 ピックアップはベースに於いてもサウンドのキャラクターを決める重要なファクターであり、どんなピックアップが搭載されているかで、そのモデルの方向性を想像することが出来る。代表的なものとしては、シングル・コイル、スプリット・コイル、ハムバッキングがある。ピックアップに関してはエレクトリック・ギターと共通する部分も多いので、そちらも参照していただきたい。

 シングル・コイルは文字通りコイルが一つで細長い形状を持ち、各弦に対して2個、計8個のポールピースを持つJBタイプ(写真A)が一般的だ。JBタイプの場合、ネック側とブリッジ側の2つのシングルコイルがマウントされたものが一般的で、多くのJBタイプは2つのピックアップのそれぞれ単独のサウンドに加え、各ピックアップのボリュームによって無段階にミックスできる配線になっている。また、オーソドックスなシングル・コイル・デザインの場合は2つのピックアップをミックスした場合、ハムキャンセルとなる。その他、同じ外見ながら、コイルを2つ縦に積んだスタック・ハムバッキングや1、2弦と3、4弦で別の2つのコイルを持つハムキャンセル・タイプのものもある。

 スプリット・コイルは4、3弦と2、1弦で別々の2つのピックアップがZ字状に段違いに並べられ、直列配線されたもので、PBタイプ(写真B)とも呼ばれる。JBタイプがトレブリーでアタックが強調されたサウンドなのに対し、太く甘い音色が特徴だ。

 ハムバッキングはシングル・コイルを縦に2つ並べた様な構造を持ち、2つのコイルが直列に接続されている場合、パワー感がありズ太いサウンドが得られる。ベースの場合、ミュージックマンが開発したスティングレイ(写真C)がブリッジ寄りにハムバッキングPUが1個で、コイルが並列に接続されたデザインであり、その独特のアタック感と締まった低音が高い人気を得たため、ハムバッキングの並列接続のサウンドが一つの確立されたキャラクターとして定着している。

 ベースのピックアップは上記の3タイプを中心に様々なものが開発されているが、ギター用と同じく、外見的に弦の縦方向に対して幅が狭いものはシャープで締まったサウンド、幅が広いものはディープでファットなサウンドを狙ったものが多いという傾向がある。

 ベースの場合、ボディ内部にプリアンプを内蔵したアクティヴ回路のものがギター以上に市民権を得、多くの製品が発表されている。これはベースがミキサー卓にダイレクトに信号を送り、アンプに頼らず音作りをする場合が多いためである。多くのアクティヴ回路のベースはトレブルとベース、機種によってはミッドのトーン・コントロールを持ち、手元で幅広いサウンド・バリエーションを作り出す事が出来る。アクティヴ回路は外来ノイズにも強く、いいことばかりのような気もするが、伝統的なパッシヴ回路のベースのサウンドとはキャラクターが異なるものであり、この辺は好みによって分かれるところだろう。機種によってはアクティヴ/パッシヴをスイッチで切り替え可能なものもある。これはサウンド・バリエーションを得るため以外に、アクティヴ回路になんらかのトラブルがあった場合でも、最悪、音は出し続けるという目的で装備されているものもある。

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ベースのスケール

 ベースを選ぶ場合、特に気にしなければならない要素の一つに弦のスケールがある。メーカーによって微妙に異なることもあるが、ロング・スケール(34インチ=約864mm)、ミディアム・スケール(32インチ=約814mm)、ショート・スケール(30インチ=約762mm)の3タイプが代表的だ。ロング・スケールは最も一般的なので、レギュラー・スケールと呼ばれることもあり、現在のベース市場を見渡すとかなりの割合のものが該当する。最近では35インチのスーパー・ロング・スケールも見られるようになったが、これは特に5弦、6弦ベースのローB弦の張りを強化し、良好な音程感やタイトな重低音を得る目的のために採用されているものが多い。ベースの場合、ギター以上にスケールの差が音への影響として表れやすく、一般的にスケールが長い方が張りがあり、締まった重低音が得られるが、弦を押さえるのに力を要する。逆にスケールが短い方が弦が柔らかく感じられ、フレットの間隔も狭いため弾きやすい。このように一長一短があるが、最近ではアクティヴ回路の発達により、ショート・スケールでも豊かな重低音を生み出すことが出来るベースもある。

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