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楽器の選び方

材質について

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 次に気になるのはギターの材質に関してだろう。生楽器であるアコースティック・ギターは材による音質の違いがエレクトリック・ギターよりも感じられやすいが、これも人による好みの違いや演奏する音楽のスタイルによって異なる部分だ。この観点からすると絶対的な音の良し悪しを判断するのは難しいが、材による音のキャラクターを知っていけば、自分の好みの音に近いギターを選ぶ手助けになるだろう。

 トップ材に関しては、代表的なものにスプルースがある。スプルースの中でも産地によってシトカ、ジャーマン、イングルマン、アディロンダックなどがあり、それぞれ微妙なサウンドの違いがあり、高級モデルでこだわりを持って使われる。シダーはスプルースよりも柔らかめの音質を生み出し、外見的には淡い赤茶の色味でスプルースとは判別できる。クラシック・ギターやフィンガー・ピッカー向けギターなどに使用される。稀にハワイアン・コアやマホガニーなど、主にサイド/バックに使用される材をトップに使用し、個性的な外見やサウンドを作り出しているギターもある。

 サイド/バックに関しては、メーカーごとに様々な材を使用し、個性を出している部分でもあるが、その中でもポピュラーなものとして、ローズウッド、マホガニー、メイプルがある。ローズウッドと名が付く材にもいくつかあり、ブラジリアン・ローズウッド、別名ハカランダはその中でも最高級材として知られ、きらびやかで艶やかな音色は熱烈なファンも多いが、現在はワシントン条約で輸出入が禁止され、条約が発効される前に伐採された材のみがわずかに使用される希少材である。インディアン・ローズウッドはブラジリアン・ローズウッドに近い音質特性と外見を備え、現在“ローズウッド”としてギターに使用されているものとしては最も一般的なものだ。深みのある低域と倍音豊かな高域のバランスの良さが魅力だ。だが、この材も森林保護のための伐採制限により理想的な木目や音響特性を持った材は年々希少になってきている。他に最近ではホンジュラス・ローズウッドやマダガスカル・ローズウッドといった材も使用されたりしている。マホガニーはネック材としても多く用いられているが、サイド/バックに使用するメーカーも多く、明るく軽やかで柔らかみのある素朴な音色を生み出す。メイプルは美しい杢目が浮き出るものもあり、ヴァイオリンやアーチトップ・ギターにもよく使われるが、フラット・トップ・ギターのサイド/バックに使用しても明るく歯切れのよい乾いたサウンドを生み出す。

 この他にもハワイアン・コアやウォルナットといった人気が高いものをはじめ、オヴァンコールやウェンジ、サペリなど、これまで楽器用材としてはあまり名前を聞かなかったものも良質な材を求めて使用されるようになった。ユーザーからすれば伝統的にギターに使用されてきた馴染みのある材を使用したギターに目が行きがちだが、逆に考えれば名前にとらわれることなく選択できる耳と目を持っていれば、良質な材を使用した高品質なギターを安く手に入れることが出来るともいえる。

 上記のことは材が単板か合板かということにも繋がるだろう。合板はコストを抑える目的が主ではあるが、エレアコではハウリングを防止しピックアップからの音を優先するために敢えて合板を使用するという例もある。また合板では単板よりも環境の変化による影響を受けにくく耐久性に優れ、楽器としての個体差が少ない傾向がある。合板ならではの音色の魅力があり、その音色が生きる音楽スタイルもあるという人もいるほどで、単純な楽器としての良し悪しには繋がらない。最近ではサイド/バックは合板を使い価格を抑えながらも、音質を決定するトップ材には単板を使用した合理的なモデルもある。音にこだわりながらも高いコストパフォーマンスで魅力的なギターを手に入れる事もできるだろう。

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