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楽器の選び方

改造について

 最近はギター用の交換パーツも充実し、プロのミュージシャンの改造ギターに憧れて、ギターを手に入れる前からパーツ交換を考えていたりする人もいるのではないだろうか。

 そこで注意しなければならないのは、もしそのギターを手放す場合、自分ではお金をかけてグレードアップしたと思っていても、ギターとしての価値は下がってしまうことが多いということだ。手に入れた時や改造を加えるときは“一生使い続けるぞ”と思っていても、嗜好が変わったり、なんらかの事情で手放すときが来るかもしれない。その際に元に戻すのが難しい改造やパーツが変わってしまっていると、買い取りに出したりしても中古市場の相場よりも下がってしまうことがある。手に入れる前から改造を考えるのであれば、それによる自分にとってのメリットとそれにかかる費用をよく吟味し、例えば改造の必要のない他のモデルの選択も考慮に入れたりと柔軟に考えた方がいいだろう。

 あるミュージシャンの改造ポイントが大流行すれば、メーカーなどがそれを採り入れたりするケースも多い。また、自分の考えていたようなモディファイを施したギターが、改造を施したために中古市場で安く見つかるという場合もある。最初から改造を前提にギターを選ぶよりも、広い視野でギターを選んでほしいところだ。

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チェックポイント2:電装部


(写真2)ヴォリューム、トーンの
コントロール・ノブのチェック


(写真3)アウトプット・ジャックのチェック

 エレクトリック・ギターのピックアップなどの回路周りのトラブルは新品の状態では考えにくいが、それでもチェックしておくにこしたことはない。

 ヴォリューム、トーンのコントロール・ノブを0から10まで回し、音切れやガリ・ノイズが発生しないかを調べる(写真2)。ピックアップ・セレクターや各種スイッチも同様に、それぞれのポジションで接触不良が生じないかをチェックしたい。意外に忘れがちなのがアウトプット・ジャックで、ギターにケーブルを挿した状態でプラグを手で軽く動かしたり回してみたりして、音切れやノイズなどが発生しないかを確認したい(写真3)。

 特に中古の場合、上記の確認は必須だが、通常は簡単な補修で症状が治るものが大半なので、トラブルを発見した場合でも、ショップのスタッフに訊いてみよう。中古ギターではピックアップの高さが適正に調整されていない場合もある。弦がピックアップに近すぎると振動の際に当たって雑音が生じたり、ピックアップのマグネットの磁力によって弦が引っ張られて振動が損なわれ、サスティーンが減少してしまうこともある。逆に離れすぎて出力が下がってしまったりなどピックアップ本来の機能が発揮できていない場合もあるのでチェックしたいところだ。ピックアップの種類やサウンドの好みによっても変わってくるが、最終フレットを押さえてピックアップのポールピースと弦との間隔が3〜5mmが一般的だ。ベースの場合は弦の振幅が大きいので、この間隔は5〜10mmとなる。

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チェックポイント1:木部


(写真1)ネックの反りの状態をチェック

 次にギターを購入する際に、店頭で試奏した時に注意してチェックしたいポイントを考えてみよう。

 最近はショップで新品の状態で並べられているものは、メーカーの品質検査を経た上でショップのスタッフによってチェックされており、不良品に当たるケースはほとんどないといっていいだろう。それでも特にギター、ベースは木材で出来ているということもあり、店頭に並べられていた期間に状態が変化することもある。また、中古やヴィンテージのギターを購入する際には、それなりの年月が経過し、使い込まれた上で変化した部分、それを修理した経過などについて考慮しなければならない。購入時に自分である程度チェックできれば、後々のトラブルも少なく、気持ちよく演奏を続けられるだろう。

 ギター、ベースでまずチェックしたいのはネックの状態だ。ネックはギターの場合、約40kg、ベースでは約80kgに相当する弦の張力で引っ張られており、特にまだ安定していない組み上げたばかりの状態ではネックが反るのは免れないことであり、メーカーもこれを最初から考慮してネックを設計、調整した上で出荷している。それでも店頭に並んだ後にネックの状態が変化している場合も稀にあるかもしれない。それは演奏性の低下や弦のビビリなどの不調によって表れ、その楽器の真価を発揮できない状態にあるということになる。ネックの反りを調整するトラスロッドは、その様な場合に対処するように調整の幅を持たせている。もし、万が一、ショップでの試奏時にネックの不調を発見した場合は、スタッフに頼めば調整してくれるだろう。

 ギターのネックは真っ直ぐでなければならないと思っている人もいるかもしれないが、実際には理想的なネックはわずかに順反りの状態になっている。弦が振動する際の振幅を考慮に入れ、フレットを押さえた状態で弦と次のフレットの間に適切な隙間がないとビビリや音詰まりの原因となってしまう。実際のチェックの方法としては、ギターを抱えた状態で1フレットを左手、12フレットを右手で押さえ、その中間にあたる6フレットと弦の間隔を見る(写真1)。弦とフレットの隙間は、上記のように弦を押さえた状態で0.5mmほどもあれば正常といえる。目で見て判るほど間隔が開き過ぎていれば順反り、まったく間隔がなれけば逆反りの状態にあるということになる。これを5フレットと最終フレット、1弦、3弦、6弦でチェックすることでネック全体の状態が判り、どの部分に反りが生じているかを知ることが出来る。

 現実的なネックの状態のチェックの方法としては、全弦全フレットをまんべんなく弾き、各ポイントでチョーキングを行ないビビリや音詰まりがないかを調べるのが最良だ。新品で店頭に並んでいる場合は、人によって微妙に異なるセッティングの好みの最小公約数的なもので、なおかつそのギターの性能がフルに発揮されている状態に調整されているのが普通だ。自分のセッティングが判っている人の場合は、店頭では難しいかもしれないが、弦のゲージを好みのものに合わせるのは無理としても、弦高ぐらいは好みの状態でチェックするのが理想だろう。使い込まれた中古/ヴィンテージのギターの場合、そのギターが使われてきた状況によって特定のフレットが減り、ネックの状態は問題なくても、あるフレットではビビリや音詰まりが発生する場合もある。この場合はフレットの摺り合わせか、状態が悪い場合にはフレットを打ち直さなければならないケースもある。相場より格安のギターだったとしても、修理費用を考慮しなければ、結局高い買い物となってしまうこともあるので注意したい。

 中古/ヴィンテージのフラット・トップのアコースティック・ギターの場合、弦がブリッジごとボディ・トップを持ち上げて膨らんでしまっているという場合もある。この場合、弦高が高くなってしまうという症状として現れるが、将来的には最悪の場合、ブリッジやトップ裏側のブレーシングが剥がれたり、トップが割れたりといった大きなトラブルに発展する可能性もなくはない。このような場合、演奏後、必ず弦を適正に緩めることを続ければ、トラブルの進行をくい止め、使い続けることが出来る場合もある。リペアによって修復も可能だが、大がかりで費用のかかるものとなるケースが多い。トップを照明にあて、反射具合で平面を確かめる必要がある。

 ギターの傷に関しては、新品の場合だと、髪の毛のような細い擦り傷も気になるところではあるが、使っていくうちに必ず付いてしまうものではあるので、それが理由で特価品となっているような場合なら気にすることはないといえる。ちょっとした浅い傷ならコンパウンドで目立たなくすることも可能だ。木部にまで至っている深い傷は、そこから塗装の剥がれが広がってしまう可能性もなくはないが、プロが使用しているヴィンテージ・ギターを見ても解るように、ギターとしての機能を著しく損なうものではない。中古ギターを購入する場合に注意したいのはジョイント部のひび割れだ。材の伸縮率の違いで塗装部にのみ、ひびが入ってしまう場合もあるが、なんらかの力の負担がこの部分にかかり、木部にまでひびが入ってしまっているものも稀にある。将来的に大きなトラブルに発展する可能性もあったりするので、見極める自信がなければ避けた方が無難だろう。

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ケースの重要性

 ここではショップでギターを購入する場合、意識してチェックしておいた方がよいポイントを考えていきたい。

 最初にギターを購入する際に、意外と忘れがちだが後々重要になるのがケースの存在だ。ギターを保護するだけでなく、持ち運ぶためにも必要不可欠なギター・ケースだが、最近では新品購入時に付属品として付いてくる場合がほとんどだろう。この時、付属するのがソフト・ケースかハード・ケースかというのが意外と見逃しがちなポイントだったりする。

 中級者向け以上のグレードのギターの場合、専用ハード・ケースが付属しているものもある。ギターの保護という点からはハード・ケースは理想的であり、特に自動車で他の機材と一緒に運ぶ場合は必須ともいえる。ブランド・ロゴがプリントされていたりして高級感があり、練習スタジオやライヴに持っていっても、ある種のステイタスを感じさせるハード・ケースだが、重量がかなりあるものもあり、徒歩や電車移動などの場合、手で提げていったら疲れてしまってプレイどころではないといった事もあったりする。自宅で弾くのみという場合を除き、ギターの購入時に可搬性に優れ身軽に動けるソフト・ケースについても同時に考慮しておいた方がいいだろう。

 あらかじめソフト・ケースでの運搬を考えている場合、注意したいのは、ギターによっては専用ソフト・ケースが用意されていないものもあるということだ。ポピュラーなデザインのモデルでは、メーカー純正のソフト・ケースが無くても、社外品の汎用ソフト・ケースに収まるものも多いが、特殊なシェイプのモデルでは、汎用ケースに入らないという場合もあるので注意したい。

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エレアコについて


(写真1)サウンド・ホール内にセットされた
コンデンサー・マイク

 最後にエレクトリック・アコースティック・ギターのタイプと選ぶときに注意するポイントについて考えてみたい。ピックアップを内蔵し、ほとんどの場合はプリアンプも搭載しており、ケーブル1本で直接ギター・アンプやPA機器に繋ぐことも可能なアコースティックギターを、一般的に略してエレアコと呼ぶ。現在では、ブリッジの内部にサドルを介して弦振動を感知し、電気信号に置き換える圧電素子を使用したピエゾ・ピックアップを内蔵しているものが主流となっている。これは弦の支点であるブリッジ・サドルから振動をキャッチするため効率よく弦振動を信号に変換でき、エレアコで最も問題になりやすいハウリングにも比較的強いというメリットがある。最近ではブリッジ内蔵のピエゾ・ピックアップを中心に、異なったタイプのピックアップを併せて搭載し、それぞれの長所を生かして短所を補う方式も登場してきた。例を挙げると、小型のコンデンサー・マイクをサウンド・ホール内にセットし(写真1)、弦をヒットする音のディテールや空気感を拾い、ブリッジ内蔵ピエゾPUのサウンドにミックスするもの。他には、やはり圧電式のコンタクト・ピックアップをトップの裏側やブリッジ・プレートに貼り付け、異なるキャラクターのサウンドをミックスする方式もある。

 エレアコの場合、ピックアップでサウンドを拾い、それを増幅するため、純粋なアコースティック・ギターとは少し異なった設計思想によってデザインされているものもある。その一つがピックアップでベストな音を得るために、ハウリングの原因となりやすい生鳴りを抑えたりする方向性だったりする。それを突き詰めたのが、エレクトリック・ギターに近い大きさや厚みのボディを持ち、構造はソリッドまたは共鳴室を持ったセミ・ホロウというタイプのエレアコだ。サイズが小さいので取り回しも簡単で演奏性も高く、自宅で生ギターの音量が出せない人でも、ヘッドホンで演奏を楽しめたりする。最近ではデジタル・シグナル・プロセッサーによってリアルなサウンドを再現するモデルも出てきており、初めてアコースティック・ギターを手にするという人もチェックしてみる価値はあるだろう。

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演奏性に関わる部分

 次にボディ・サイズ以外の演奏性に関わるポイントを考えていこう。まずはスケールの違いがもたらす差について。アコースティック・ギターの場合、ボディ・トップにかかる弦の張力の違いによってトップの振動の仕方が異なり、張力が大きいほど音量は大きくなり音質も張りのある魅力的なものとなる。アコースティック・ギターの弦が一般的なエレクトリック・ギター弦より太いのはこのためであり、必要なテンションが足りないとトップは十分に振動せず、音量も小さくサウンド的にもアコースティック・ギターとしての魅力に欠けるものとなってしまう。また演奏性の面では張力が大きいほど弦を押さえる力も必要となり、ピッキングは硬く感じる。同じ太さのゲージの弦を張り、同じチューニングにした場合、スケールが長いものは張力は強くなり、短いものは弱くなる。アコースティック・ギターの場合、同じブランドでも例えば25.4インチ(約645mm)と24.9インチ(約632mm)という風に約10mm前後、スケールの異なるギターが並んでラインナップされている場合がある。これは演奏スタイルやサウンドの指向によってキャラクターが異なるギターによってスケールを選択している場合が多く、ロング・スケールはフラット・ピックで力強く掻き鳴らすタイプ、ショート・スケールはフィンガー・ピッキングで繊細に演奏するタイプという風に分けられていることが多い。試奏時には自分のプレイ・スタイルに合わせてチェックしてみる必要があるだろう。

 ネックの形状も演奏性に関わる重要な部分だ。アコースティック・ギターの場合、ネックの断面形状はUの字のようなラウンド・シェイプとVの字型のトライアングル・シェイプに大別できる(図B)。Uシェイプはオールマイティーなクセのない握りで、Vシェイプは慣れるとコードが押さえやすく、またネックを握り混むようにして親指で低音弦を押さえる奏法に適している。またナット部での幅の広さもモデルごとに微妙に異なっており、幅の狭いネックはコードを押さえストロークするプレイ、広いネックは指使いの多いアルペジオに向いている。出来れば数多くの楽器のネックに触り、自分のスタイルに合ったネックを見つけたい。

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材質について

●本文中に難しい用語やより深く理解したい用語が登場した時は、ギター/ベース用語辞典をクリックしてみよう!!

 次に気になるのはギターの材質に関してだろう。生楽器であるアコースティック・ギターは材による音質の違いがエレクトリック・ギターよりも感じられやすいが、これも人による好みの違いや演奏する音楽のスタイルによって異なる部分だ。この観点からすると絶対的な音の良し悪しを判断するのは難しいが、材による音のキャラクターを知っていけば、自分の好みの音に近いギターを選ぶ手助けになるだろう。

 トップ材に関しては、代表的なものにスプルースがある。スプルースの中でも産地によってシトカ、ジャーマン、イングルマン、アディロンダックなどがあり、それぞれ微妙なサウンドの違いがあり、高級モデルでこだわりを持って使われる。シダーはスプルースよりも柔らかめの音質を生み出し、外見的には淡い赤茶の色味でスプルースとは判別できる。クラシック・ギターやフィンガー・ピッカー向けギターなどに使用される。稀にハワイアン・コアやマホガニーなど、主にサイド/バックに使用される材をトップに使用し、個性的な外見やサウンドを作り出しているギターもある。

 サイド/バックに関しては、メーカーごとに様々な材を使用し、個性を出している部分でもあるが、その中でもポピュラーなものとして、ローズウッド、マホガニー、メイプルがある。ローズウッドと名が付く材にもいくつかあり、ブラジリアン・ローズウッド、別名ハカランダはその中でも最高級材として知られ、きらびやかで艶やかな音色は熱烈なファンも多いが、現在はワシントン条約で輸出入が禁止され、条約が発効される前に伐採された材のみがわずかに使用される希少材である。インディアン・ローズウッドはブラジリアン・ローズウッドに近い音質特性と外見を備え、現在“ローズウッド”としてギターに使用されているものとしては最も一般的なものだ。深みのある低域と倍音豊かな高域のバランスの良さが魅力だ。だが、この材も森林保護のための伐採制限により理想的な木目や音響特性を持った材は年々希少になってきている。他に最近ではホンジュラス・ローズウッドやマダガスカル・ローズウッドといった材も使用されたりしている。マホガニーはネック材としても多く用いられているが、サイド/バックに使用するメーカーも多く、明るく軽やかで柔らかみのある素朴な音色を生み出す。メイプルは美しい杢目が浮き出るものもあり、ヴァイオリンやアーチトップ・ギターにもよく使われるが、フラット・トップ・ギターのサイド/バックに使用しても明るく歯切れのよい乾いたサウンドを生み出す。

 この他にもハワイアン・コアやウォルナットといった人気が高いものをはじめ、オヴァンコールやウェンジ、サペリなど、これまで楽器用材としてはあまり名前を聞かなかったものも良質な材を求めて使用されるようになった。ユーザーからすれば伝統的にギターに使用されてきた馴染みのある材を使用したギターに目が行きがちだが、逆に考えれば名前にとらわれることなく選択できる耳と目を持っていれば、良質な材を使用した高品質なギターを安く手に入れることが出来るともいえる。

 上記のことは材が単板か合板かということにも繋がるだろう。合板はコストを抑える目的が主ではあるが、エレアコではハウリングを防止しピックアップからの音を優先するために敢えて合板を使用するという例もある。また合板では単板よりも環境の変化による影響を受けにくく耐久性に優れ、楽器としての個体差が少ない傾向がある。合板ならではの音色の魅力があり、その音色が生きる音楽スタイルもあるという人もいるほどで、単純な楽器としての良し悪しには繋がらない。最近ではサイド/バックは合板を使い価格を抑えながらも、音質を決定するトップ材には単板を使用した合理的なモデルもある。音にこだわりながらも高いコストパフォーマンスで魅力的なギターを手に入れる事もできるだろう。

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ボディ・タイプについて

 アコースティック・ギターを選ぶ際、まず最初に気になるのはボディ・サイズと形状だろう。アコースティック・ギターのボディ・シェイプでポピュラーなものとしては、ドレッド・ノートと若干細身のオーディトリアム、少し大きめのジャンボの3タイプ(図A)に分かれるだろう。ボディ・サイズの大きさは低音域の質感や音量と密接な関係がある。コード・ストロークで低音の迫力を出したい場合には大きなボディ・サイズのモデルを選ぶのがベターであり、逆に繊細なフィンガー・ピッキングに反応してくれるレスポンスの良さは小さいボディのギターが優れていたりする。だが、ジャンボ・ボディでフィンガー・ピッキングで演奏するギタリストもいれば、逆に小さなギターをフラット・ピックで掻き鳴らす人もいる。この辺りのサウンドの特性に関しては、それを把握し、それを生かすプレイを心がけ、不満な点は次のギターを選ぶ際に生かすのが得策だろう。ボディ・サイズに関して明らかなことは、体型が小さい人がギターを演奏する際には、ボディが大きいほどピッキングする右の二の腕を上げたままの様な姿勢になり、プレイしにくく疲れやすいということだ。特にフラット・ピックでも指弾きでも、複雑なアルペジオなどを弾く場合には体に合ったギターでないと不自然な姿勢を強いられる。

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状況によるアンプの選択 2

 次に自宅以外の練習スタジオやライヴに持っていくアンプについて考えてみよう。ドラムなどの他の楽器と同時にプレイして十分な音量を得るとなると、出力は少なくとも30Wは欲しいところだ。ゆとりのあるサウンドを望むとなると、やはり100Wはあった方がいいだろう。こうなるとアンプの重量は10kgを越え、徒歩や電車移動でギターや他の機材を携えながら自力で持っていくのは難しい。キャリング・カートに積んで運ぶという手も考えられなくはないが、振動による故障の恐れがある。これは自転車やスクーターでの運搬も同様で、交通安全上もおすすめは出来ない。バンドで演奏するためのアンプは自動車で運搬すると割り切った方がよさそうだ。

 自動車で運搬すると考えると、アンプの選択肢は大きく広がる。まずはスピーカー一体型のコンボ・タイプか、ヘッド部とスピーカー・キャビネットが分かれたセパレート・タイプのスタック・アンプにするか悩むところだ。同じ出力、性能でコンボとスタックの両方が平行して売られているモデルもあるが、その場合、ヘッドとキャビを揃えるよりもコンボの方が安い。一台で完結し手軽なイメージもあり、また小型なキャビネットの独特なハコ鳴りにこだわるギタリストも多い。スタック・タイプのメリットはスピーカー・キャビネットの選択の自由度であり、許容入力やインピーダンスの条件さえマッチすれば搭載スピーカーの数が異なるものや、他ブランドのキャビネットを組み合わせることもできる。

 スピーカーのレイアウトに関しては、例えば同じアンプでスピーカーの本数を1本から2本に増やした場合、単純に音量が2倍になるわけではなく、音のクリアーさ、特に低音域のゆとりとして効果を感じる事が出来る。スピーカー1本では能力のギリギリで歪みがちだったところが、2本に分担されるため、余裕が出るわけだ。また、スピーカーは口径が大きいほど低域の特性が良くなるが、スピーカーの本数を増やすことで実質スピーカー面積も大きくなり、低域を大きく出すことができる。自分にはどのようなスピーカー・レイアウトが必要かは、色々なギタリストのセッティングとそのサウンドや音量をチェックし、最終的には経験を重ねて決めるしかないともいえる。

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状況によるアンプの選択 1

 次に自分のアンプを手に入れるとなった段階で、どういう目的でアンプを使うかということを明確にしたい。とりあえず音が出るというような超小型アンプから、スタジアム・クラスの会場まで対応する大型スタック・アンプまで、ギター・アンプは様々なサイズや出力があり、大が小を兼ねないということが多々ある。どんな状況で使うのが主目的かを決める必要があるだろう。

 自宅で練習用として使うなら、小型のコンボ・タイプのアンプという選択になるだろう。この場合、出力は15Wもあれば、ディストーション・サウンドではうるさいくらいの音量が得られる。クリーン・サウンドをメインで使いたいという場合には、もう少しゆとりがあってもいいかもしれない。自宅用アンプだと小型軽量で持ち運びが簡単なものだと部屋から部屋への移動も楽で便利だが、自宅でもゆとりのあるサウンドや低音の質感を求めるならば少しでもスピーカーの口径の大きなものを選びたい。超小型アンプでは10cm程度の小口径スピーカーを搭載したものもあるが、低音のゆとりなど大口径スピーカーに譲るところはある。

 自宅用アンプと割り切った場合でも、どの程度の機能が必要になるかというのは悩むところだろう。例えばマルチ・エフェクターや単体のアンプ・シミュレーターなどを使って音作りする場合なら、極端な話、ヴォリューム・コントロールさえ装備されていればいいというケースもある。だが、アンプのパワー・スイッチをオンにしてケーブルを接続し、アンプのコントロール・パネルで音作りするだけで気に入ったサウンドでギター・プレイを楽しめるという気軽さがあれば、自宅でもギターに接する機会も増えるだろう。2ヴォリュームで3バンドのEQがあれば、音作りの範囲はかなり広がる。自宅用でもクリーンとディストーション・サウンド用の2つのチャンネルを装備したモデルもあったりするが、曲の展開によってサウンドを使い分ける人ならフット・スイッチでチャンネルを切り替える機能は自宅練習でも役立つだろう。最近はディレイやリヴァーブ、コーラスなどのデジタル・エフェクターが内蔵された自宅用アンプもいくつか登場し、上手く使えば心地よくギター・プレイが楽しめる。また、有名なアンプのサウンドをシミュレートしたアンプ・モデルリングを内蔵した自宅用アンプも注目を浴びている。自宅での使用を考慮したサイズに合わせて音作りがなされているので、意外に迫力のあるリアルなサウンドが楽しめたりするので、サウンドの多様性という面だけでなく、自分の理想に近いサウンドを得るためにもチェックしてみる価値はあるだろう。逆に実際のステージではエフェクターを一切使わず、アンプ直結でブルースなどのエモーショナルなプレイを追求している人ならば、小出力でコントロールはヴォリュームとトーンのみといったシンプルな真空管アンプも選択肢に入るだろう。ピッキングのニュアンスやギター側のヴォリュームやトーンの操作、ピックアップの切り替えで様々な表情を生み出すトレーニングには、それらに忠実にレスポンスよく反応してくれるアンプが必須となるだろう。自宅で真空管アンプのヴォリュームを上げ、心地よいクランチ・サウンドを生み出すとなると、15W程度でもかなりの爆音となるので注意が必要だ。

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